2015年7月22日水曜日

位相空間の勉強ノート

Trevesの本を使って位相ベクトル空間の勉強をしているのですが、ところどころで記述がすっきりしないと思うところがあり、位相ベクトル空間が一様空間の一例であることから、一様空間について勉強を始めました。

はじめは宮島さんの「関数解析」の項目と岩波数学辞典の一様空間の項目を見ながら勉強していたのですが、一様空間の文献としてBourbakiがよく挙げられるようなので、位相と位相線型空間の巻を購入して読み始めています。

位相の第2章の一様空間について、位相ベクトル空間のところですぐに使いそうな項目をひと通り勉強したので、その勉強ノートをこちらに置いておきます。

自分で考えた時には、2つの位相ベクトル空間の完備化の直積と直積の完備化の間の同型を示すのにも相当手こずってしまいましたが、Bourbakiには一様空間族の直積の完備化と完備化の直積が一様同相であることがすっきりした形で書かれていてタメになりました。

位相空間のノートで、initial topologyやfinal topologyをそれぞれ始位相や終位相と訳してしまったので、initial uniformityを始一様構造と訳しています。Bourbakiの訳書では逆一様構造と訳していますが、ググっても日本語の記事が全く引っかかりませんでした。initial topologyやfinal topologyは、Bourbakiの訳書と同じ逆位相や像位相という用語のほうが定着しているようです。

写像族により定まる位相や一様構造についての部分は、Bourbakiの集合論のところで普遍写像性という一般的な議論があるらしく、その性質の帰結としてスマートに述べられているのですが、集合論の巻を購入していないため、ノートでは泥臭い議論になっています。

一様空間の完備化の勉強をしたことで、以前に作ったノートでの、位相ベクトル空間の完備化の証明に穴があることがわかりました。証明を自分で埋める必要がある本を読む場合には、こういったことがよくあるので気をつけなければならないと改めて感じています。

目的から大分遠回りをしていますが、位相加法群や位相環、位相加群の簡単な定義と一様空間の距離付可能性なども勉強して、位相ベクトル空間に戻りたいと思います。

追記:2016/04/16 定理環境の枠囲みを,mdframed.styからtcolorbox.styに変更しました.妙な改ページが無くなっていると思います.

追記:2016/05/02 定理などのの引用番号がおかしくなっていたのを修正しました.